信楽の登り窯窯元    「宗陶苑」の日記。      焼き物製作、商品紹介、日々の日記などなど・・・


by soutouen

海鼠釉カップ&ソーサー


今日は新しく焼けた製品の紹介です。
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     海鼠釉カップ&ソーサー  ¥1,800

新しい製品といっても以前にあった物のリバイバルで
この度、お客様のご要望により見事、復活させました!

この鮮やかな青は「海鼠(なまこ)釉」と言いまして、
信楽焼とは縁の深い釉薬なのです。

六十代以上の方には馴染みもあるかと存じますが
昔、ストーブ等がでまわる以前、日本の暖房器具といえば火鉢が一般的でした。
信楽でもこの時期の主力製品は火鉢で、
かさのある火鉢を大量に効率良く焼く為に
大きな登り窯が主流で使われていた背景がございます。

そういった火鉢の代名詞とも言えるのが鮮やかな藍色の海鼠釉で、
火鉢と言えばこの色を懐かしく思われる方も多いと思います。

このカップはその海鼠釉を当時の配合そのままで使用したもので
家族が火鉢に手をかざして暖をとった時代を思いうかべ、
どこかやすらぎを感じて頂けるような存在のカップになればと思います043.gif


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      深緑海鼠釉小鉢  ¥840

こちらの鉢の釉も海鼠釉に分類されますが、
当苑と縁のある陶芸家 故・熊倉順吉(1920~1985)から受け継いだ調合の
深緑海鼠(しんりょくなまこ)釉の小鉢です。
同じ青でもこちらは変化に富んだ釉調で、落ち着いた青みです。
料理の器にはこちらを使用する事が多いです。


それにしてもここ数十年の日本の近代化には凄まじいものがあり、
僕自身、まだ(?)三十代ですので、
生まれた時からストーブもテレビも電話もあった生活しか知らないわけですが
その少し前までは寒さを火鉢でしのいでいた時代があり、
もう数年後には生産されるテレビの半数が3Dテレビらしいです005.gif

陶芸の世界でも電気窯やガス窯は当然なく、
登り窯などの薪の窯で焼いていたのが普通だったのが
現在では動いている登り窯は、どんどん姿を消しています。

当苑はそんな登り窯を使い続ける数少ない窯元ですが、
何年か後に

「おじいさんの若い頃は土で作った器をまだ使ってたんだよ~」

なんて言われる時代が来ない事を祈るばかりです…008.gif


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by soutouen | 2010-06-01 16:34 | 店長一号 | Comments(0)