タタラ合わせのマグカップ作り。
2013年 11月 19日
当苑では9~11月というのは、
秋の遠足・修学旅行の受け入れで年間通してもっとも忙しくなる時期なのですが
今年は同時に記念品の受注を大量に受けてしまって
さらに忙しさに拍車がかかっております


ありがたいことです!

その大量の注文を受けた品物というのが、
以前にもご紹介したタタラ合わせのマグカップ


以前ご紹介したものとは、土と釉薬の違うバージョンでご注文頂きました。
(と言うより、以前のは登り窯での焼き上げ品で、納期的に無理なので…)
まあ、大量と言っても何万って数ではなく、数千個っていう数量ですが
それでも手作業の工房ですので、てんやわんや状態です

今日はこのマグの製作をご紹介します。


合わせ目にはドべを付けて、しっかり接着します。
ドべ……同じ土を柔らかく溶いたモノ。ノタとも言う。

ちなみに合わせ目がボタン留めのように見える丸模様は
細筆の反対側を使って押してます



タタラが乾きすぎてると曲げた部分がひび割れますし、
柔らかすぎるとハンドルの形が維持できません。
乾燥のタイミングがとてもシビアなんです


こちらもタタラから円状に切り出します。
前に高台の削り出しでプリンの空容器をご紹介しましたが、
今回も円を切り出すのにゼリーの容器が活躍

100パーセントです!


乾燥はゆっくりがポイントです



赤土と深緑海鼠釉の組合せ。
これもなかなかイイ感じ

通常、当苑の製品はたいていひとつの製品に対して作り手は一人。
例外として定番でやっている「オットドック」や、
頻繁に注文のある商品については複数人が作れるようにしておりますが
同時期に同じモノを何人もかかって作るという事は珍しいです。
でも今回は数量と納期の関係で、
メインの作り手以外に3人がこのマグ作りにあたっております。
そしておもしろい事に、同じ厚みのタタラ、同じ型紙で作っているはずなので
4人が作ったモノは同じものになるはずなのに
それぞれが自分なりに少々型紙をいじったり、
好みの接着のタイミングがまちまちだったりで
出来上がってくるモノにもそれぞれ特徴があります

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『百壷の催し』のお知らせ。
宗陶苑、今年の秋のイベントは「百壷の催し」と題しまして、
・百壷展(信楽の壷をテーマに100点以上の壷を展示致します)
・窯出し市(干支のモノ以外も新製品を展示・販売)
・お抹茶の点て出し(気軽な喫茶形式です)
・窯元特製近江牛丼(モー♪)
・信楽歴史クイズ(少しはお勉強も・・・)
などなどを企画しております

紅葉の季節、窯元で穏やかなひとときをお楽しみ下さい

日時:11月23日(土)・24日(日)
10:00~16:30
場所:登り窯 宗陶苑
どなた様もお気軽に楽しんで頂けます。
ご来苑お待ちしております

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