これは骨董の壷。
当苑で製作したモノでも、ましてや信楽でもありません。
おそらく室町の常滑焼かと。
祖父が好きで、また商売柄集まってきてこういった古い壷はいくつもあるのですが、
窯元であり骨董屋ではありませんので基本的には非売品です
が、今回のこの壷は顧客の方にお願いされてもらわれていく事に
覚え書きがわりにお渡し前にここにアップ
口に大きな割れがあったり、石爆(いしはぜ)や大きくはじけた箇所、キレなどもあり
当然のように水はダダ漏れ・・・
ですが眺めているだけでワクワクします
特に骨董趣味はありませんが、同じ薪窯を焼く陶工としては参考になる事も多いです。
例えばこの胴の付近にたくさん入ったタテのキレは
紐作りで成型した後、美しい胴の丸みを出すために内側から叩いて張り出させたのが
焼成時にこのようにキレとなって出てしまったのだと想像出来ます。
「気合い入れて叩きすぎちゃったのね」とか
「この日は天気良すぎて乾きすぎちゃたんだろうか」なんて
大昔の壷作り職人の顔まで妄想するのはじつに楽しいものです
むかしのこういった壷は平底で作者の印などもありません。
作為のない底の造りと時代を経たからこその落ち着いた質感は
古いモノの見どころのひとつですね
同じモノをコピーする気はまったくありませんが、
サイズ感であったり、フォルムであったり、口の造りなどを取り入れてみる。
自分のも何百年も残って後の世の人にも愛されたらいいな~
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