登り窯による景色
2008年 05月 26日
薪の炎で焼き上げる為、
焚き上げの炎が当ったり焼成時の薪の灰が付着し
無釉でも色がついて出来上がります。
薪が投込まれる正面と反対側で炎や灰の当たり方が違いますので
一個の製品の中で色合いが変化します。
これを「けしき」と言って見る者と作り手を楽しませます。
自然の炎による色合いですので焼上がりが想像しにくく
また、思いがけない色で出てくる物もございます。
赤みのある火色の部分には灰がかかっておりません。
前に窯詰めしてあった製品の影になった部分がこういう景色を作ったのですね。
写真正面の中央が白く光沢が出ております。
当苑では火色の発色を促す為、
まれに製品の隣に牡蠣などの貝殻を一緒に窯詰めしますが、
その貝と製品が強く反応するとこういう風に白や水色に光沢が出ます。
これも景色の一つとしておもしろいですね。
胴に朱色に発色している部分が見うけられます。
これは何が反映してこのような色が出たのかは私共にも分かりません。
また、分からない・ねらえないからこその魅力が登り窯にはございます。