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信楽の登り窯窯元    「宗陶苑」の日記。      焼き物製作、商品紹介、日々の日記などなど・・・


by soutouen

想うままに

窯元めぐり

窯元めぐり・・・
頒布会のタイトルとして提案した約50年前、満場一致で採用された。
続いてサブタイトル“居ながらにして、全国行脚の夢実現”
これも賛成で採用されスタートした。

当時信楽焼の主力製品の火鉢が急減して、次の製品植木鉢の需要が高まり、庭園関係製品も伸びて来た。
産地組合では毎年一回、品評会、競技会、綜合展と呼ぶ新作、力作の展示競技会が産地振興事業として新製品開発の催事を実施されて来た。

私は入賞を考えず、自分の好きな物造りの発表をする機会として出品を続けて来た。
年毎に希望を感じた。ある年は陶板(レリーフ)を発表、又は傘立シリーズ、60種出展、噴水シリーズ、食器、花器、茶陶、(当時のしがらき焼では殆ど量産されていないもの)将来に望みを掛け、呼び水のつもりで出展して来た。

そのある年、京都市に本部を持つ名菓名物趣味鑑賞会を名乗る財団法人の理事長以下3名の役員が弊苑に来られた。会場の製品を見て来た。
全国の銘菓や漬物等の物産を各県の銘菓の老舗を販売店とし、会員制度の頒布を行っているグループです。

素人だが焼物の通信販売をやりたい。賛同せよとの事、美濃焼のM氏、萬古焼T氏、備前焼のK氏、清水焼のG氏と私。
産地より5名、前記役員5名増員されて企画会が行われた。
焼物の頒布会は百貨店、老舗陶器店が沢山行っていた。
しかし商品に疑問をいろいろ感じている。産地窯元の本物を頒布したとの意向であった。
条件に手造りのである事、1ヶ月頒布数2~34個製産可能の窯元等々である。
茶器、花器を6点づつ12点採用する。

出品産地は15産地とする。3産地は落選する。
美濃焼、清水焼、瀬戸焼、有田焼、九谷焼、信楽焼、備前焼、万古焼、布志名焼、京楽焼、萩焼、砥部焼、益子焼、常滑焼、伊賀他1~2産地が出品した。
当時の信楽では、箱に木綿で梱包する事が始めてであった。

チナミに当時の頒価は半ドル会180円の場合と1ドル会360円であった。

支払いは1ヵ月後の現金払い。手形時代に最高条件であり、特に信楽の評判は、
手造りであり、のぼり窯であり、ボリュームの製品であり最高と喜んで頂いた。
大きな新販路開拓であった。

出品作品は抹茶茶碗、夏茶碗、蹲掛花入、旅枕掛花入、懸水、菓子器、渦紋コンポート
四方花入、松皮水碗、つくし花入、とちり花瓶、つるべ花入、手桶花入、等々である。
各窯元が努力の結晶を出品して的中率は頒布業者が最高と喜んでくれた。当然我々も約10年間恩恵の時代であった。

寿方記

下は今回の窯出し作品です。
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by soutouen | 2008-12-21 17:14 | 会長 | Comments(0)